導入事例
鉄鋼メーカー
鉄鋼チェーンの水分による軟化流出をグリース変更で解消|切断ゼロを実現
水に常時晒される鉄鋼の冷却工程で、グリースの軟化流出によるチェーン切断を特殊グリースで根本解決した事例です。
搬送チェーン
鉄鋼チェーンの水分による軟化流出をグリース変更で解消|切断ゼロを実現
水に常時晒される鉄鋼メーカーの冷却工程で、グリースの軟化流出によるチェーン切断が解消した事例です。一般的なグリースは微量の水分でも内部の網目構造が崩れ、液状化して流れ出してしまいます。耐水せん断安定性に優れた特殊構造グリースへ変更したことで、水中でも本来の硬度を保ち、設備を交換せずにトラブルを根本から抑えられました。
お客様のプロフィール
業種:鉄鋼業
対象設備:冷却工程の搬送チェーン
潤滑課題:水分混入によるグリースの軟化・流出とチェーン切断
導入の背景
鉄鋼メーカーの冷却工程では、搬送チェーンが製品の冷却水を絶えず浴び続けます。チェーンは常に水に晒される環境にあり、グリース内部への水分の抱き込みを避けられない状況でした。当初は潤滑剤そのものよりも、過酷な使用環境による消耗が原因だと考えられており、潤滑面が疑われることはほとんどありませんでした。
直面していた課題
水に晒され続ける環境で、グリースが本来の役割を果たせなくなっていたことが、後に大きなトラブルへとつながっていきました。
一般的なグリースは、微量の水分が混入するだけで増稠剤の網目構造が壊れ、急速に軟化・液状化してしまいます。摺動部を保護すべき潤滑剤が垂れ流し状態となり、金属同士の激しい摩擦からチェーンの破断という致命的な故障を招いていました。
ご相談のきっかけ
チェーンの破断はそのたびに生産ラインを止め、交換・復旧の負担も大きいトラブルでした。「過酷な環境だから仕方がない」と諦めかけていた中で、原因が潤滑剤と水との相性にあるのではないかと考え、弊社にご相談いただいたことが出発点でした。
グリースは増稠剤という繊維状の組織が油を保持していますが、水が介在すると繊維同士の結合が弱まり、組織がほどけてしまいます。特に水中で激しく動くチェーンでは、水とグリースが練り合わされて急速に保持力を失い、流れ出してしまいます。これが耐水せん断安定性の低下です。
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弊社からのご提案
水が混入することを前提に、水と混ざり合っても元の硬さを失わない、耐水せん断安定性に極めて優れた特殊構造グリースをご提案しました。水を物理的に締め出すのではなく、「水を取り込んでも機能を維持できる」という発想の転換が選定の軸です。
一般的なグリース
耐水せん断安定性に優れた
特殊構造グリース
- 水分が混入した状態で激しく攪拌されても、増稠剤の網目構造が崩れにくい特殊な架橋構造
- 水を排除するのではなく、取り込んでも硬度を維持できる組織的な安定性を重視
- 水中という過酷な環境でも、チェーン内部に留まり続ける油膜を形成
改善の結果
導入後の経過観察では、水中通過後もグリースが適切なちょう度(硬さ)を保ち、以前のような軟化流出は見られなくなりました。チェーン内部に本来の性質を維持したグリースがしっかり残存するため、高荷重下でも摩耗が進行せず、チェーンの切断トラブルは完全に解消しました。潤滑剤の性質変化が抑えられたことで補給頻度も大幅に延長でき、現場の負荷軽減と長期間の安定稼働につながっています。設備環境に合わせた適切な潤滑マネジメントこそが、突発的な故障を防ぎ、中長期的なコスト最適化に直結します。
お客様の声
水に晒される環境では潤滑剤も流れて当然だと諦めていましたが、これほど残り方が変わるとは思いませんでした。突発的な切断に追われることがなくなり、安心してラインを動かせるようになりました。
鉄鋼業 設備保全ご担当者様
近畿インペリアルからのコメント
水が混入する環境でのグリース選びは、「水を排除する力」よりも「水を取り込んでも構造が崩れない力」が決め手になります。一般的なグリースは増稠剤の網目構造が水で解けて軟化・流出しますが、耐水せん断安定性に優れた構造であれば、水中で激しく攪拌されても硬さと残存性を保てます。設備を交換せずにトラブルを根本から抑えられるケースは多くあります。創業60年以上・累計約1,000設備の選定経験から、まずは現場の水分混入条件を把握することをお勧めします。
よくあるご質問
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