導入事例
大手鉄鋼メーカー
80℃の軸受異常発熱をグーリス変更で即解消|翌日には40℃台の正常温度に低下
設備休止ができない過酷な状況下、高性能グリースへの切り替えにより軸受温度を劇的に低下。摩耗の進行を食い止めた事例です。
プレス機
プレス軸受の温度急上昇をグリース切替で解決|翌日に沈静化し定修完遂
鉄鋼工場のプレス軸受で表面温度が通常の40〜50℃から70〜80℃へ急上昇し、異音も発生していた事例です。フェログラフィ分析で凝着摩耗の進行が判明したものの、設備を止められない状況の中でグリースの切り替えを実施。切替翌日に温度が沈静化し、約2ヶ月後の定期修理まで無事に運転を継続できました。
目次
お客様の概要
業種:鉄鋼業(大手鉄鋼メーカー様)
対象設備:プレス機の軸受
潤滑課題:軸受表面温度の急上昇と異音の発生
導入の背景:止められないプレス設備
今回ご相談いただいたのは、生産ラインの要となるプレス機の軸受です。この設備は連続稼働が前提で、稼働を止めることが減産に直結するため、簡単には停止できない性質を持っていました。
軸受は高荷重がかかり続ける過酷な環境にありますが、日常的には大きなトラブルもなく稼働していたため、潤滑そのものが疑われることは少なく、見過ごされやすい箇所でもありました。
直面していた課題:軸受温度の急上昇と異音
ある時期から、プレス軸受の表面温度が通常時とは明らかに異なる挙動を示すようになりました。同時に異音も認められ、現場では設備の状態に強い緊張が走っていました。
軸受の表面温度が、通常時の40〜50℃から70〜80℃へと急上昇。あわせて異音も発生し、このまま放置すれば焼き付きによる致命的な設備停止(ドクターストップ)を招きかねない、一歩手前の状態でした。
軸受の表面温度上昇は、潤滑剤が荷重に耐えきれず、金属同士が直接接触し始めている兆候です。温度と異音という2つのサインが同時に出ていたことは、内部で深刻な損傷が進んでいる可能性を強く示していました。
相談のきっかけ:温度異常に気づき近畿インペリアルへ相談
軸受の温度上昇と異音に強い不安を感じたお客様から、設備を止めずに状況を改善できないかと近畿インペリアルへご相談をいただきました。
そこで弊社はまず、状態を客観的に把握するため、潤滑剤中の摩耗粉を調べるフェログラフィ分析をご提案・実施しました。その結果、30μを超える大きさの摩耗粉が検出されます。これは油膜が物理的に破断し、金属表面がむしり取られる凝着摩耗が進行していたことを裏付ける数値であり、本来であれば即座の軸受交換が必要なダメージレベルでした。

弊社からのご提案:保護膜を形成する特殊処方
本来であれば即座の軸受交換が必要な損傷レベルでしたが、設備を止められないため、次の定期修理まで稼働を続ける必要がありました。そこで弊社は、潤滑剤の「物理的な厚み」だけに頼るのではなく、金属表面に強力な吸着膜を形成する機能に優れたグリースへの切り替えをご提案しました。
従来使用していた
汎用グリース
強固な反応膜を形成する
特殊添加剤配合グリース
選定の根拠は、高荷重・高温下では一般的なグリースの油膜が容易に押しつぶされてしまう点にあります。今回は摩擦面に強固な反応膜を形成する特殊な添加剤配合を重視しました。
- 潤滑剤の厚みではなく、金属表面への吸着・反応膜形成を重視
- 油膜が薄くなった状態でも金属接触によるダメージを緩和
- 軸受を交換せず、所定の定期修理日まで延命させる戦略
これにより、たとえ油膜が薄くなった状態でも物理的な接触によるダメージを緩和し、軸受の寿命を定修日まで持たせる狙いを立てました。
改善結果:翌日に温度沈静化、定修を完遂
グリースを変更した翌日には、80℃近くまで上がっていた軸受表面温度が通常レベルの40〜50℃まで劇的に低下したことを確認できました。懸念されていた摩耗粉の径も、10〜15μ程度にまで減少し、落ち着きを見せています。
その後も軸受温度や異音は安定した状態が続き、約2ヶ月後の定期修理日まで、減産することなく無事に通常運転を継続できました。一度ダメージを負った設備であっても、環境に適した潤滑剤を選定し直すことで、致命的な故障を回避できたケースです。
お客様の声
交換しかないと覚悟していた軸受が、グリースを変えただけで翌日には温度が落ち着き、本当に驚きました。減産せずに定修まで乗り切れたことで、現場としても安心して計画を進められました。
鉄鋼業 設備保全ご担当者様
近畿インペリアルからのコメント
軸受の温度上昇と異音は、潤滑剤が荷重に耐えきれず金属接触が始まっているサインです。高荷重・高温の環境では油膜の厚みだけで守りきることが難しく、摩擦面に反応膜を形成するグリースへ切り替えることで、設備を交換せずトラブルを抑えられるケースは少なくありません。創業60年以上・累計約1,000設備の選定経験から、まずはフェログラフィ分析などで現場の状態を数値で把握することをお勧めします。
よくある質問

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