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大型鍛造プレスの摺動面摩耗を高性能グリースで改善|実機検証で選定

導入事例

鉄鋼メーカー

大型鍛造プレスの摺動面摩耗を高性能グリースで改善|実機検証で選定

指定品でも防げなかった大型鍛造プレスの摺動面摩耗を、実機を再現した独自検証で見極め、高性能グリースへの切替で解決した事例です。

大型鍛造プレス

大型鍛造プレスの摺動面摩耗を高性能グリースで改善|実機検証で選定

機械メーカー指定の標準グリースを使い続けても、大型鍛造プレスのスライドベッドに生じる摩耗むしれは止まりませんでした。本事例では、机上のカタログ値ではなく、実機の熱・荷重・摺動速度を再現した独自検証テストで原因を見極め、より強固な潤滑膜を維持できる高性能グリースへ切り替えることで、最も負荷のかかる工程でも安定稼働を実現しました。

お客様のプロフィール

業種:大型鍛造を行う製造業

対象設備:大型鍛造プレス(スライドベッド摺動面)

潤滑課題:摺動面の摩耗・むしれ、メーカー指定グリースでの保護不足

導入の背景

このお客様は、数千トン規模の荷重を扱う大型鍛造プレスを長年稼働させてきました。潤滑には機械メーカーが指定する標準グリースを使用しており、スペック上は十分な性能を備えているはずでした。指定品という「お墨付き」があったため、当初は潤滑そのものを疑う発想がなく、摺動面の状態が悪化しても、まずは運用や調整の側に原因を探していました。しかし実際の操業では、被削材からの強い放射熱と荷重が想定以上に集中しており、カタログ上の前提を超える環境になっていたのです。

直面していた課題

スライドベッドの摺動面には、金属表面が削られる摩耗と、表層が引きちぎられるようなむしれが進行していました。指定品を正しく使っているにもかかわらず損傷が止まらないという、原因の見えにくい状態が続いていたのです。

課題:指定品でも止まらない摺動面の損傷

スライドベッドの摺動面に摩耗とむしれが発生。メーカー指定グリースを忠実に使用していたにもかかわらず損傷が進行し、放置すれば突発停止や設備寿命の低下につながるリスクを抱えていました。

相談のきっかけ

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指定品を使っているのに損傷が止まらない――この不可解な状況を整理するため、お客様は潤滑の専門的な視点を求めて近畿インペリアルにご相談くださいました。私たちはまず、カタログ値だけでは現場の過酷さを説明しきれない可能性に着目しました。大型鍛造の現場は、強烈な放射熱と集中荷重によってグリースの構造そのものが壊れ、基油を保持できなくなる極限環境です。そこで、机上の比較ではなく、実機に近い条件で性能差を確かめる検証をご提案することになりました。

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近畿インペリアルがご提案したのは、単なる油種の置き換えではなく、現場の過酷な環境をラボで再現した実機近似条件での比較テストです。温度・面圧・摺動速度を実機の稼働データに限りなく近づけ、現行品と提案品の性能差を数値で可視化しました。その結果、ご提案した高性能グリースは、現行品に比べて強固な潤滑膜を持続的に維持できることがデータで裏づけられました。

変更前

機械メーカー指定の
標準グリース

変更後

実機検証で選定した
高性能グリース

選定にあたって重視した検証の視点は、以下の通りです。

  • 熱とせん断を同時に加えた状態でも、増ちょう剤が基油を抱え込みグリース状を保てるかを確認する「形態保持」の評価
  • カタログ値の数倍に及ぶ面圧をかけ、金属表面の傷の深さを精密に測定する耐摩耗試験
  • 「数値が良いから」ではなく「この現場の条件下で壊れないから」という、データに裏づけられた論理的な選定

改善結果とその後

テストで導き出した性能差は、実機導入後も顕著に現れました。スライドベッドの摩耗は大幅に改善し、最も負荷のかかる工程でも理想的な潤滑状態が保たれています。カタログの数値だけを追うのではなく、現場の真のストレスを見極めた検証プロセスこそが、確実なトラブル解決への最短距離となりました。大型設備の潤滑管理は現場の実態に即した検証が不可欠であり、それが突発的な故障の防止と中長期的なコスト最適化に直結することを、今回のデータが改めて示しています。

大幅改善
スライドベッドの摩耗
維持
高負荷工程での潤滑状態
延伸
設備寿命
低減
突発停止のリスク

お客様の声

お客様の声

指定品を使っていれば安心だと思い込んでいましたが、実機に近い条件で性能を比べてもらえたことで、何が起きていたのかが初めて腑に落ちました。データで根拠を示してもらえたので、自信を持って切り替えを判断できました。

大型鍛造プレス 設備保全ご担当者様

近畿インペリアルからのコメント

近畿インペリアルからのコメント

「メーカー指定品でも摺動面の損傷が止まらない」という現象の多くは、現場の実環境がカタログの想定を超えていることが原因です。強い放射熱と集中荷重が同時にかかる大型鍛造では、グリースが構造を保てず基油を手放した瞬間に金属同士の接触が起こります。だからこそ、机上の数値ではなく実機に近い条件で「壊れないか」を確かめる検証が有効です。創業60年以上・累計約1,000設備の選定経験から、まずは現場の使用環境を数値で把握することをお勧めします。

よくある質問

メーカー指定のグリースを使っていても摺動面の摩耗は起きますか?
起こり得ます。指定品は汎用的な安全性を前提とするため、放射熱や集中荷重が想定を超える現場では、潤滑膜を保てず摩耗やむしれにつながることがあります。
カタログの性能値が高ければ現場でも問題ないのではありませんか?
必ずしもそうとは限りません。実環境の熱とせん断でグリースの構造が壊れれば、カタログ値どおりの保護は得られません。実機に近い条件での検証が重要です。
実機近似条件での検証テストとはどのようなものですか?
温度・面圧・摺動速度を実機の稼働データに近づけ、現行品と候補品の性能差を数値で比較する試験です。形態保持や耐摩耗性をデータで確認します。
設備を交換せずに摺動面のトラブルを抑えられますか?
多くのケースで可能です。現場条件に合った潤滑剤へ切り替えるだけで、設備を交換せずに摩耗や突発停止のリスクを抑えられた事例があります。
使用するグリースの製品名や仕様は教えてもらえますか?
使用した潤滑剤の詳細は設備条件に応じた個別提案となります。現場の環境を把握したうえで、最適なカテゴリ・仕様をご提案します。
グリースに関するお悩みはありませんか? 本事例のような高温・高荷重下のグリース選定も、メーカーに縛られない独立した立場で、設備環境に合わせた適油選定をご提案します。実機に近い条件での検証・トラブル相談まで、1営業日以内に専門スタッフが対応します。 グリースについて相談する →
郁(フミ)
この記事を書いた人
郁(フミ)
近畿インペリアル 営業部 主任

工業用潤滑剤の専門商社に5年間勤務。適油選定・オイル分析サポートから現場での更油作業まで自ら担当し、鉄鋼・食品・プラントなど多業種の設備保全を支援。営業担当としてお客様と現場に向き合い続けた実体験をもとに、「現場の担当者が本当に知りたいこと」を軸に記事を執筆しています。

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