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鉱物油と合成油の違いは?プロが教える後悔しない選び方

潤滑コラム

鉱物油と合成油の違いは?プロが教える後悔しない選び方

公開日:2026/3/18

更新日:2026/6/7

「高い合成油が正解」とは限りません。耐熱性・コスト・寿命を比較し、トータルコスト(LCC)で判断する現場目線の使い分けを潤滑商社が解説します。

鉱物油と合成油の違いとは?選び方・使い分けを潤滑商社が解説

「高い合成油を使えば安心なのか?」「安い鉱物油をこまめに換えれば十分ではないか?」——潤滑油の選定において、このベースオイル(基油)の違いは永遠のテーマです。しかし重要なのは、どちらが優れているかではなく「使用環境に合っているか」です。今回は潤滑油の素性を決める鉱物油と合成油の違いを徹底解説します。

潤滑油の性能は「ベースオイル」で決まる

潤滑油の成分の約80〜90%を占めるのが「ベースオイル」です。残りの10〜20%が添加剤ですが、オイルの基本的な寿命や温度への強さは、このベースオイルの種類で決まります

2種類のベースオイル

鉱物油(ミネラルオイル):原油を蒸留・精製して作られる、天然由来のオイル。

合成油(シンセティックオイル):化学的に分子を設計・合成して作られる、高純度なオイル。

【比較表】鉱物油と合成油の決定的な違い

鉱物油と合成油の性能・コスト比較
比較項目鉱物油合成油
耐熱性(高温)酸化しやすく、寿命が短い酸化しにくく、長寿命
低温特性寒冷地では固まりやすい極低温でもさらさらを維持
導入コスト◎ 安価△ 高価
蒸発損失多い少ない(減りにくい)

それぞれのメリット・デメリット

鉱物油のメリット・デメリット

メリット:何より「コスト」が安いことです。大量に使用する機械や、オイル漏れが避けられない古い設備では、経済的なメリットが非常に大きくなります。

デメリット:高温下では酸化(劣化)が早く、スラッジ(泥状の汚れ)が発生しやすい点です。また、寒冷地での始動性が劣る場合があります。

合成油のメリット・デメリット

メリット:圧倒的な「安定性」です。鉱物油の数倍長持ちすることもあり、交換頻度を減らせます。また、摩擦抵抗が少ないため、わずかながら「省エネ・電気代削減」にも寄与します。

デメリット:リットル単価が鉱物油の2〜3倍以上になることも珍しくありません。

導入事例 大手鉄鋼メーカー|80℃の熱環境で、合成油への転換により軸受を延命 「数倍長持ち」が現場で実証された例を読む ▶

専門商社が教える「使い分け」の黄金ルール

「高いから良い」わけではありません。現場の状況に合わせた使い分けが、最も賢い運用です。

鉱物油で十分なケース

  • 温度変化が少なく、屋内等の安定した環境で稼働する機械。
  • オイルの消費量(漏れや補充)が多く、ランニングコストを抑えたい場合。
  • 旧型の機械で、最新の合成油(添加剤)との相性が懸念される場合。

合成油へ切り替えるべきケース

  • 高温多湿、または寒冷地:オイルの負担が激しい環境。
  • 高負荷・高回転:ギアやベアリングの摩耗を極限まで抑えたい最新鋭の機械。
  • メンテナンス低減(グリーン運用):オイル交換の工数を減らし、廃油量を削減したい(環境負荷を下げたい)場合。
導入事例 製缶会社|高価な指定油に頼らず、性能とコストを両立した適油選定 「高い油=正解ではない」を実証した例を読む ▶

まとめ:トータルコスト(LCC)で考える

単価だけを見れば鉱物油が有利ですが、「交換の手間」「廃棄費用」「機械の故障リスク」「消費電力」まで含めたトータルコスト(ライフサイクルコスト)で見ると、合成油の方が安くなるケースが多々あります。

選定のポイント

単価ではなくLCC(ライフサイクルコスト)で比較する。温度・負荷・メンテ頻度という現場条件こそが、鉱物油と合成油の正しい選定基準になります。

自社の設備に、どちらが適しているか

最適な油種選定、当社がご提案します

鉱物油と合成油、どちらを選ぶべきかは設備ごとに異なります。温度・負荷・稼働条件をうかがい、ライフサイクルコストまで踏まえた最適な一手を、潤滑の専門商社がご提案します。選定の失敗による設備トラブルを防ぐ、確かな判断材料になります。

\ 潤滑ひと筋60年超・累計1,000設備超の実績 /

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郁(フミ)
この記事を書いた人
郁(フミ)
近畿インペリアル 営業部 主任

工業用潤滑剤の専門商社に5年間勤務。適油選定・オイル分析サポートから現場での更油作業まで自ら担当し、鉄鋼・食品・プラントなど多業種の設備保全を支援。営業担当としてお客様と現場に向き合い続けた実体験をもとに、「現場の担当者が本当に知りたいこと」を軸に記事を執筆しています。

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