鉱物油と合成油の違いとは?選び方・使い分けを潤滑商社が解説
「高い合成油を使えば安心なのか?」「安い鉱物油をこまめに換えれば十分ではないか?」——潤滑油の選定において、このベースオイル(基油)の違いは永遠のテーマです。しかし重要なのは、どちらが優れているかではなく「使用環境に合っているか」です。今回は潤滑油の素性を決める鉱物油と合成油の違いを徹底解説します。
目次
潤滑油の性能は「ベースオイル」で決まる
潤滑油の成分の約80〜90%を占めるのが「ベースオイル」です。残りの10〜20%が添加剤ですが、オイルの基本的な寿命や温度への強さは、このベースオイルの種類で決まります。
鉱物油(ミネラルオイル):原油を蒸留・精製して作られる、天然由来のオイル。
合成油(シンセティックオイル):化学的に分子を設計・合成して作られる、高純度なオイル。
【比較表】鉱物油と合成油の決定的な違い
| 比較項目 | 鉱物油 | 合成油 |
|---|---|---|
| 耐熱性(高温) | 酸化しやすく、寿命が短い | 酸化しにくく、長寿命 |
| 低温特性 | 寒冷地では固まりやすい | 極低温でもさらさらを維持 |
| 導入コスト | ◎ 安価 | △ 高価 |
| 蒸発損失 | 多い | 少ない(減りにくい) |
それぞれのメリット・デメリット
鉱物油のメリット・デメリット
メリット:何より「コスト」が安いことです。大量に使用する機械や、オイル漏れが避けられない古い設備では、経済的なメリットが非常に大きくなります。
デメリット:高温下では酸化(劣化)が早く、スラッジ(泥状の汚れ)が発生しやすい点です。また、寒冷地での始動性が劣る場合があります。
合成油のメリット・デメリット
メリット:圧倒的な「安定性」です。鉱物油の数倍長持ちすることもあり、交換頻度を減らせます。また、摩擦抵抗が少ないため、わずかながら「省エネ・電気代削減」にも寄与します。
デメリット:リットル単価が鉱物油の2〜3倍以上になることも珍しくありません。
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